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令和2年度「平和科目」報告


「平和科目のオンライン授業実施について」

広大マスターズ会員 松田治男

昨年11月に中国武漢で最初に顕在化した肺炎は、今年に入って新型コロナウイルス感染症(COVID-19)として瞬く間に地球規模で拡大し、810日現在で全世界2000万人以上の感染者がでる歴史に残る想像を超えたパンデミックとなりました。

広島大学では昨年度末に、2020年の新年度を迎えるにあたって教育方法について議論が交わされオンライン授業の必要性が取り上げられました。学内ではオンライン授業の未経験者が大多数であることから急遽オンライン授業講習会が複数回開催されたようです(マスターズの私達には、この講習会の案内はありませんでした)。後日談ですが、4月に入ってからは、大学事務には教官・学生からの問い合わせ電話が毎日ひっきりなしにあったようです。教官・過年度生はさておき、新入生にとっては想像を超える苦難に直面したことが容易に想像され、藁にもすがる思いで問い合わせをしていたことでしょう。

46日に、教育本部全学教育統括部企画運営会議長より2020年度の教養教育担当の教官に授業形態についての至急の問い合わせが来ました。授業形態として、従来通りの対面式に加え、オンライン形式やオンデマンド形式などで、平和と人間AおよびBの授業担当者への意向を伺ったところ、返事を頂いた先生方の多くが対面形式を希望されました。

2タームに入る前までに、私と教養事務の間でこれまでにない頻繁な電話やメールのやり取りがありました。実質的に全ての平和科目はオンライン形式(オンデマンド形式も可)という方向になり、6月に入ってマスターズが受け持つ平和と人間ABは、難波先生を除く全員がオンライン形式で授業することとなりました(最終的には難波先生もオンラインで授業を行いました)。当初、私がオンライン授業法を正確に頭に入れ、授業担当の先生方に伝えることを考えましたが、間違いがあってはならないことから担当のTAが事務から指導を受け、本番の授業ではTAが授業をサポートする方式としました。810日に最後の15回目の授業を午前(A)・午後(B)と私が担当し、全授業を無事終了することができました。

私達のオンライン授業は不安がいっぱいで始まったものの、結果的にはオンライン世代に一歩近づけた初体験となったようにも思います。