Hiroshima University Masters   広島大学マスターズ  
         
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 留学生短期研修講座について
 

広島大学は近年留学生を増やすために努力している。大学が国際的大学になる一つのバロメーターになるからだ。20145月現在、留学生数1000人強。浅原学長は倍増を目指している。いろいろな方策を立てているが、その一つに、外国人留学生を対象に2週間ほどの日本語・日本文化短期研修の講座を冬と夏に開催して、広島大学を知ってもらい、広島大学で学ぶことの意義を実感してもらう企画を実施してきた。世界の優秀な学生が、広島大学で教育を受け、みずからすぐれた研究を行うようになってほしい、それがこの短期研修の狙いである。

今夏も、広島大学日本語・日本文化特別研修が開催された。これまでは台湾クラス(79日~7月22)、中国クラス(722日~84)2クラスであったが、今夏はアジア非漢字圏クラスが加わった。台湾クラスの参加学生は28名(男6名、女22名)、中国クラスのそれは37名。マスターズからは、広大教育・国際室からの指名で、両クラスとも日本文化論の一環として、(1) 金田晉「日本の絵画-絵巻物の世界(鳥獣戯画甲巻を見る)」、(2) 渡部和彦「日本の伝統スポーツと礼-武術から武道へ(剣道の演技あり)-」の講義がそれぞれ1回(90分)行われた。講義は日本語で行われた。学生は自国の大学で日本語を学習していて、語学力の差はあるようであったが、授業についてこれないという様子ではなかった。

今夏の新しい試みは、アジア非漢字圏クラスの開講であった。参加学生36名。内訳は、インドネシア(ダルマ・プルサダ大学、ブラヴィジャヤ大学)、ベトナム(人文社会科学大学)、インド(ティラック・マハーラーシュトラ大学)、マレーシア(マラヤ大学)、モンゴル(ウランバートル大学)の5か国6大学に及んだ。男10名、女26名。引率教員1名。インドは、いずれも30歳台、大学院デイプロマ。日本語学力抜群。逆にモンゴルは若い学生が多く、おそらく飛び級で進学したのであろう、16歳のじつにフレッシュな女子学生もいて、彼ら、彼女らは1年ばかりの日本語学習を経てやってきた。全員それぞれの大学の、文学部や日本語学科で日本語を学んでいる。

留学生の特別研修の一層の充実のために、マスターズも応援したい。

(金田 晉記)