広島大学マスターズ第2回総会報告
- 日 時:2007(平成19)年5月26日(土)14時~
- 場 所:広島大学学士会館レセプションホール
- 出席者:19名
概 要
総会は、安藤忠雄幹事の司会進行で14時定刻にはじまりました。まず、金田晋代表幹事がこの半年間の活動の総括と今後の展望について報告しました。つづいて、浅原利正広島大学新学長(本会顧問)のメッセージ が読み上げられました。就任(5月21日)早々のお忙しい時期で出席こそ適いませんでしたが、わが会への熱いエールを寄せていただきました。 また、東広島市からは木村清教育長が出席され、来賓挨拶をされました。東広島市は生涯学習日本一を目指して、この数年間その体制作りに鋭意努力を重ねてきましたが、このたびマスターズが設立され活動を開始することによって、一挙に数段ランクアップされるものと期待している、その期待が並々ならぬことは、マスターズのために平成19年度市予算が計上したことに表れている、との大要でした。各種の講座開催や地域おこし事業への参加によって、私たちはその期待に応えながら、自立した成長を一歩一歩つづけてゆきたいと、思いを新たにいたしました。(金田)
報告・協議
1 平成18年度活動報告(山本義男幹事)
例会は、年度を超えた今年4月のものを加えると3回開催されました。西条御薗宇地区にある独立行政法人酒類総合研究所への利き酒を含めた見学会(第1回)、西条吉行にある国分寺跡および古代中世遺跡の発掘現場の見学会(第2回)、西村清巳先生がNPOを起してやっておられる高原の家七塚への一泊二日の小旅行(第3回)。最後の会は、畑仕事もできる服装で参加したのですが、生憎の雨で、結局は屋内で童心に帰って遊ばせてもらうことになりました。だがこのようなヴァライエティに富んだメニューを、これからもっともっと増やしてゆきたいと思います。
「マスターズ通信」を、本号を含めて第6号まで発行しました。
東広島市生涯大学システム運営協議会に加盟し、東広島市生涯学習まちづくり出前講座にメニューを出しました。そのメニューに出講を依頼する市民グループがぼつぼつ出はじめたところです。
2 平成18年度会計報告(黒川正流幹事)
正会員総数46人、出資金45万円(利息を除く)の収入があり、会員等への郵便料金、事務用品など計約5万2500円の支出があり、残りが繰越金になったことが、主な内容でした。なお松水征夫教授(協力会員、前地域連携センター長)が、収支の全体を領収書等とつき合わせ、適正であることを確認されました。
3 会則の改正及び監査の選出(菅川健二幹事)
会則の改正の提案とその理由の説明がありました。旧会則では、会計報告を点検する監査が定めてありませんでした。この度の改正によって、 2名の監査を置くことが決まりました。
(改正前)「5 運営(1)・・・・・<中略>・・・・・代表幹事、幹事(若干名)を選任」
(改正後)「5 運営(1)・・・・・<中略>・・・・・代表幹事、幹事(若干名)、監査(2名)を選任」。
そのあと直ちに次の2名の監査が事務局から提案され、承認されました。
栗栖良光(事務部、正会員)
松水征夫(社会科学研究科教授、前地域連携センター長、協力会員)
なお、栗栖氏は、現役時事務畑で活躍され、経理事務に通暁されておられる方です。松水氏は、本年3月末まで地域連携センター長を務められ、本会の活動分野をよく把握されており、 18年度会計報告の監査もお願いした方です。
4 平成19年度事業計画(菅川健二幹事)
事業は、
○ 会合(総会、例会、懇談会)
○ 地域学習支援(主催講座、出前講座、公民館主催講座)
○ まちづくり支援(地域おこし事業、まちづくり懇談会)
の3本柱からなります。
○ 会合
総会 月1回、原則として5月に開催 〈H19年度は5月26日に開催〉
例会 年4回程度
懇談会 年1回程度、西条酒まつり開催日に予定 〈H19年度は10月13日、14日の予定〉
○ 地域学習支援
主催講座 独自の生涯学習講座を開設する(年6回程度)
出前講座 東広島市主催の「生涯学習まちづくり出前講座」に参画する。H19年度後期・平成20年度分のテーマを提案。 〈H19年度は7テーマを提案〉
公民会主催講座 東広島市内の公民館の主催講座に参画する。
○ まちづくり支援
地域おこし事業 公共施設等の活用事業に参画する。〈大芝島・宇山などを検討中〉
まちづくり懇談会 大学のある街にふさわしいまちづくりへの提言を行う。
○ その他
- 小中学校等の教育支援を関係機関と協議する。
- 広島大学の社会人実践講座等の支援を行う。
5 フリートーク「マスターズは何ができるか」
一時の休憩を挟み、コーヒーとケーキを味わう茶話会形式で、出席者の会の今後の活動に向けてのフリートーク「マスターズは何ができるか」の時間がもたれました。東広島市側から、この3月まで教育委員会生涯学習部長であった清水迫現産業部長、産業部長から移られた平川現生涯学習部長が立たれ、マスターズに力強いエールを送られました。東広島市では、市長部局の産業部と教育委員会生涯学習部の垣根がずいぶん低くなっているようで、私たちの活動の範囲を考えるとき、この人事異動は一つの示唆をあたえてくれているようです。
岡本会員からの提案があり、本会の地域への貢献を考えるとき、講座など座学のイメージから入るよりももっと身体を動かして、協同作業で汗を流すことからはじめる必要があると説かれました。たとえば安芸津町大芝島はみかんの島として有名であるが、収穫期の最後には斜面に生える樹からみかんを全部もがなければ、樹勢を弱めてしまう、それが大変な仕事である、学生などに呼びかけてみかん狩り十字軍のような活動ができないか、みかんは持って帰って、うまくさばきければ、交通費にいくばくかの小銭稼ぎになる。
このダイナミックな提案は、皆の共感を得て、これをなんとか現実化するために、工夫してみようということになりました。(その後、幹事会で相談した結果、今岡本会員を頭にして具体化の方法を考えてもらっています。応援しようとお思いになられる方は、事務局へご一報ください。)
講 演
- 講 師:西川恭治会員(元理学部)
- 演 題:広大時代のこと、その他思い出話など
昭和47年度理学部物性学科創設とともに広島大学に赴任し、研究(核融合理論研究センター設立)や大学改革(将来構想検討委員会(21世紀委員会)答申作り)等に尽力したこと、パグウォッシュ会議を広島で開催し、その先頭に立って活動したこと、広島県物理教育研究推進会を作り、高校生以下の理科教育の底上げに努力したこと、一方で競技カルタ8段の腕が現在も健在であることなど、興味深い内容であり、広島大学を拠点に活動してきた私たちの約半世紀を思い出しながら、聴かせていただきました。以下にそのレジュメを再録します。
広大時代のこと,その他思い出話など
○ 広大着任――背景と野心――
○ 核融合理論研究センター――設立と吸収――
○ 将来構想検討委員会(21世紀委員会)の答申
○ 理学部長として
○ パグウォッシュ会議での感動
○ 近大工学部での教訓
○ 広島県物理教育研究推進会――設立から学長賞まで――
○ 病と健康・趣味(競技かるた)――現在の心境と生活――