広大マスターズ2013(平成25)年度平和科目
広島大学では第2期中期計画の目玉の一つとして教養教育の充実をうたい、平成23年度から平和科目(選択必修、2単位)を開設しました。これにより学生(1学年約2500人)は卒業要件として同科目の単位取得が課されます。同科目は複数の授業群19種類、25科目から構成されています。広大マスターズはこの平和科目群に、東広島キャンパスで「平和と人間A」(前期)、「平和と人間B」(後期)の計2科目を提供します。
前期: 平和と人間A-環境と生物の未来へ-
この科目は、主に自然科学系にウェイトをおく。人口増加、物質の偏在、食糧の不足、環境の劣化の諸困難にいかに立ち向かうか。環境破壊の克服、新エネルギーの模索、バイオテクノロジー、感染と危機の管理、真の意味での生物多様性の社会を考える。
<講義目次>
(1)ガイダンス 授業の狙いと講師の紹介(松田治男)、
(2)21世紀に求められる科学技術(松田治男)、
(3)広島投下の原子爆弾の威力とその後の核兵器開発(松田正典)、
(4)広島で被爆して平和を考える(植木研介・広大マスターズ広島)、
(5)近代産業と平和-英国資本主義とクェイカー教徒-(友田卓爾)、
(6)地球環境の変貌(安藤忠男)、
(7)30年後の地球環境(安藤忠男)、
(8)生物多様性(山本義雄)、
(9)環境と再生可能エネルギー(鈴木寛一)、
(10)バイオテクノロジーと食の安全(池上晋)、
(11)平和と科学技術―豊かな生活を求めて(平田敏文)、
(12)平和と科学技術―次世代バイオテクノロジー(平田敏文)、
(13)平和と国際経済学(佐野進策)、
(14)現代哲学と平和(金田晉)、
(15)貧困・感染症・国際協力(松田治男)
後期: 平和と人間B-人間と文化の未来へ-
この科目は主に倫理、文化、教育の方面にウェイトをおく。近代科学と産業はめまぐるしく発達する一方で、科学、技術を使用する人間のモラル(倫理意識)が問われている。人びとは国家の論理に翻弄されながら自らの生き方を問い、相手国に住んでその苦難を経験し、なお平和の生活を望んだ。また芸術やスポーツを介して国境を超えて人びとの連帯をもとめてきた。
<講義目次>
(1)ガイダンス 授業の狙いと講師の紹介(松田治男)、
(2)21世紀に求められる科学技術(松田治男)、
(3)広島投下の原子爆弾の威力とその後の核兵器開発(松田正典)、
(4)広島で被爆して平和を考える(植木研介・広大マスターズ広島)、
(5)近代産業と平和-英国資本主義とクェイカー教徒-(友田卓爾)、
(6)環境から見た人類の生長とその限界(安藤忠男)、
(7)バイオテクノロジーと食の安全(池上晋)、
(8)バイオテクノロジーと生物多様性(池上晋)、
(9)現代哲学と平和(金田晉)、
(10)戦争と記憶—比治山に眠るフランス兵士(原野 昇)、
(11)日系アメリカ人をめぐる戦争と和解(山代宏道)、
(12)平和とスポーツの祭典とオリンピック(渡部和彦)、
(13)平和と美術(難波平人)、
(14)松原美代子さんからの平和メッセージ(松田治男)、
(15)貧困・感染症・国際協力(松田治男)